12月のボーナス期、
妻へのプレゼンを経て我が家にやってきた6万円の高級マシン
「デロンギ・マグニフィカS」
そいつをキッチンのすみっコに鎮座させた私は胸を躍らせながら最初の試運転へと臨みました。
1. 家中に響き渡る轟音と「ジャポーネ一筋」
説明書を開き、タンクに水を入れ、豆を投入します。
あ、豆はAmazonで一緒に買いました。
新しいガジェットを導入した時、
説明書を見ながらガチャガチャと初期設定をして試運転を繰り返すあの時間。
嫌いじゃないんですよねー。全く苦になりません。
準備が整い、いざ記念すべき最初のボタンON!
「ビュイーーッン!ズガガガガッ!!!!」
「!?!?!?」
想像の5割増しの爆音がキッチンに響き渡りました。
我が家に轟いたその音に、
妻も娘も、
そしてボタンを押した私自身すらも「ビクッ!?」と跳ね上がります。
家中響き渡る轟音です。(おおげさ)
なるほど、豆を挽くってこういうことか……!
驚きつつも、カップに注がれた濃密な液体を一口。
「おー、、、!まぁ あの、車検屋さんの時には及ばないものの……いつものインスタントとは明らかに違う、かな!! 何より6万だからな! ガハハ!」
いや、おいしいんですよ。普通に。
しかしまぁ最初の感動が自分の中で美化されているのか、
もしくは、
豆から挽くコーヒーを嗜む大人にはマシンを買っただけでは
到達できない極みがあるということでしょうか。
色々と奥が深い。しらんけども。
ちなみにマグニフィカにはいくつか抽出ボタンがあるんですが、深蒸し抽出の「ジャポーネ」というボタンがあります。
色々と試した結果、結局私は「ジャポーネ」のボタンしか押さなくなりました。濃いほうが私は好きですね。
1日4〜5杯。
「よし、コーヒーでも飲むか!」
が、
私にとって気分を切り替えたり
テンションを上げたりするための魔法のコトバになりました。
ホットは以前、妻が誕生日にプレゼントしてくれたお気に入りのコーヒーカップで。
アイスコーヒーはディズニーで唯一自分用のお土産に買ったタンブラーで。
おっさんの趣味全開です。(たのしい)
2. 豆の知識ゼロおっさん、Amazonで「2kg」をパケ買いする
しかし、ここで次の問題が発生します。
「で、豆ってどこで買うん?」
我が家があるのは和歌山の片隅。
近所のスーパーに行ってみるものの、
挽かれた「粉」ばかりで
「豆のまま」の袋が全然売っていません。
(あるいは目に入らないのかな?)
かといって専門店のお高い豆とか買えません。
結局、
Amazonへ駆け込むことにしました。
しかしここでも豆の種類が多すぎて意味が分かりません。
値段もピンキリすぎて意味が分かりません。
「まぁまあ、細かい違いなんてよく分からんだろう。」
開き直った私は、究極の選択基準を発動させました。
「一番パッケージがかっこいいやつ!」
理由:一番かっこよかったから。
「コーヒーファクトリー」というメーカーの豆を、
500g×4袋=合計2kgまとめ買いしました!
※ちなみにこの時点の私は、「コーヒー豆の鮮度」なんて概念を1ミリも気にしていませんでした。2kg買えばしばらく安泰、くらいの気持ちです。
3. 無印良品への浮気と、職場のサイフォンへの嫉妬
しばらくして、
近所に「無印良品」ができたと聞き、
確かそこに豆のコーヒー売ってたなぁと思い出しました。
覗いてみると、お!ありましたよ。
しかし、
いつものかっこいい豆(500g約1,600円)に対し、
無印の豆は200gで約1,000円。
んー。ちょっと高くね。。。?
(っ!高い豆ならもっとうまいのでは……!?)
スケベ心を出して購入し、自宅で飲み比べてみました。
「……うーむ。」
高いやつのほうが劇的にうまい!
とは思えませんでした。笑
「高い=自分にとって絶対的にうまい」
ではないという当たり前すぎる現実に直面した私は、
無印の豆もいい!ただ自分にとってどうかという話。
比べて批評するほどの知見もない私は、
静かにいつものファクトリーへと戻っていったのです。
◇
そんな平和なマグニフィカライフを送っていたある日、
職場で事件が起きます。
私は夫婦そろって介護職の正社員として働いており、
夜勤もあるフルシフトの毎日です。
私の担当部署と併設のデイサービスで、
お年寄り向けに職員が豆からサイフォンでコーヒーを淹れる時間に遭遇しまして、、、
これがまぁ〜〜〜〜強烈にいいにおいがするんですよね!
ぐあっ!うらやましい。
帰宅後、
敗北感に打ちひしがれた私は相棒(Gemini)に詰め寄りました。
「なぜだ!職場のデイサービスで淹れてるサイフォンがめちゃくちゃいい匂いなのよ! うちのマグニフィカさんと何が違うんだ!?」
「おとうさん、落ち着いてください。原因を特定するためにいくつか質問しますね。現在、豆はどのように保存し、マシンにはどのように投入していますか?」
「え? Amazonで安いときに買った500g×4袋から、マシンのタンクにザザザッと詰め込んで、 残りはキッチンの棚に密閉容器に入れて置いてる!」
「……それです。残った豆を密閉容器で冷暗所保管はまぁいいとしても、タンクにぎゅうぎゅうに詰め込んだりすると風味が急速に死にます」
「それにまとめ買いもよくないです。お店を出荷した時点でだんだんと風味は落ち続けます。2キロをまとめ買いしてそれをお父さん一人で飲むとなるとかなり長期間放置されていませんか?」
……ほほう。
今まで私は
いちいちつぎ足すのが面倒でマシンの豆タンクに詰め込めるだけ詰め込んでいましたし、
いちいち買い足すのも面倒でまとめ買いをしていたりと
相棒Geminiの事情聴取で
私のずさん極まりない管理体制を自白してしまいました。
いやほんとお恥ずかしい。
ここから、
AI師匠による豆管理改革が始まりました。
「マシンの豆タンクには、2日程度で飲み切れる分だけ入れてください」
「押忍!」
「残った豆は口をしっかり閉じて、冷凍室で保存してください」
「押忍!」
「タンクの豆が無くなったら、凍ったまま必要な分だけ投入してください」
「押忍!」
科学的な理屈はよく分かりませんが、
一旦相棒の言うことを信じてみます。
ちなみに改革をしたのが夏場だったため、
基本アイスコーヒーばかり飲んでおり、
対策を変えて風味が変わったのかと問われると
本人にもよく分からないし、
なんなら相棒(Gemini)が言っていることが正しいのかどうかもわかりませんが、
「ちょっとだけこだわっている俺, かっこいい」
とニンマリしながらすするおっさんが完成しました。
誰にも頼まれていないのにちょっとだけコーヒーに詳しくなっていくおっさんが爆誕しました。
4. 承認欲求の爆発と、カビとの血みどろの戦い
我が家でコーヒーを飲むのは、私一人です。
だから
「6万円のマグニフィカ、本当にすごいのか?」
を評価してくれる人間が誰もいませんでした。
しかし冬、
クリスマスパーティーで
じいちゃんばあちゃんが我が家にやってきたことで、
ついにその時が来ます。
ケーキが出された瞬間、私は何食わぬ顔で淹れたてのコーヒーをお出ししました。
一口飲んだじいちゃんが一言。
「お、このコーヒーうまいな?」
キターーーーーッ
「うまい」いただきました!!
「 いやいや、こいつ実は6万とかするのよ〜〜」
速攻で自慢を決める私。
私の6万円の買い物が、
初めて他人に認められた瞬間でした。
◇
……と、
最高の相棒となったマグニフィカさんですが、
最後にひとつだけ生々しい現実も書いておかなければなりません。
「ボタン一つでいつでも挽きたてコーヒーが飲める優雅な生活」
の裏で、
ちょっと放っておくと速攻でカビが生える
という罠もあります。
基本的に濡れている状態が多いので
考えたらそりゃ仕方ない。笑
コーヒー豆のカスが固まって溜まるコンテナ。
コップを置くトレイの、金網の下にある受け皿。
「まあ明日洗えばいっか」と
2〜3日サボろうものなら、
容赦なく白い悪魔(カビ)が発生します。
「お前6万円もしたんだから、それくらい自分で掃除してくれんか?」
と、
マシンに愚痴をこぼしながらたまにトレイを外し、
ヌメリと戦いながら洗い物をするおっさん。
優雅なコーヒーライフの現実は、
実に泥臭いお手入れ作業によって支えられています。
ほんと手がかかる奴なんですが、毎日せっせとお世話をしていると不思議と愛着が湧いてくるんですよね。ちょっとジャジャ馬で、手がかかるからこそ余計にかわいいやつなんです(笑)
5. 【まとめ】で、結局どう?おっさんの本音
ここまで私のドタバタ劇をお話ししてきましたが、
これから購入を迷っている方のために、
実際に使ってみて分かったリアルを正直にまとめておきます。
面倒だったところ(デメリット)
- お手入れはやっぱり必須: 毎日(あるいは2日に1回)豆カスを捨ててトレイを洗う必要があります。サボるとカビます。
- 音がでかい: 豆を挽く「ガリガリガリ!」という音は家中響き渡ります。家族が寝静まった深夜に飲むのはちょっと度胸がいります(笑)。
- サイズの存在感: キッチンの場所はそれなりに取ります。
買って分かった「豆の学び」
- 豆の管理で味が変わる: 2kgドカンと常温放置はNG。タンクには1〜2日分だけ入れて、残りはしっかり封をして保存。風味が逃げないよう管理する必要があります。食品ですしねw
- 高い豆=正義ではない: 好みの淹れ方さえ見つかれば、十分満足できます。自分にとって、高いからうまいというわけでもなさそうです。
正直、どんな人に向いている?
- 向いている人: 毎日何杯もコーヒーを飲む人、ボタン一つで挽きたてを飲みたい人、道具のお手入れも含めて愛せる人。
- 向いていない人: 1日に1杯飲むか飲まないかの人、毎日のお手入れが極度にめんどくさく感じる人。
おわりに
「で、結局6万円払って後悔した?」と聞かれたら、
私の答えは「一切後悔なし!今でも毎日大活躍中!」です。
冷静に考えれば、
コーヒーを飲まない家族からすれば
「お父さんだけの贅沢品」です。
豆の種類に詳しくなったわけではありません。
味の違いを完璧に説明できる
「コーヒー通」になれたわけでもないです。
相変わらず
「よく分からんけど、AIに言われた通りやってる」
だけなんですよね。
でも、
毎日ボタンを押して
「ガリガリガリ!」と
家中を揺るがす音を聞き、
「あぁ、今日も普通にうまいなぁ」
と思って飲む時間は、何物にも代えがたいです。
そしてたまに遊びに来たじいちゃんに
「これ、うまいな」と言ってもらえる。
手のかかるお世話も含めて、6万円の元は……まあ、取れたことにしておきましょう。
今日も私は、妻からもらったカップか娘に選んでもらったディズニーのタンブラーを手に、ちょっとだけニヤニヤしながらマグニフィカさんのコーヒーをすすっています。
今回お話に出てきたデロンギ・マグニフィカSはこちらです。よかったらどうぞ!

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