「コラショがほしい!」
それが、すべての始まりでした。
娘がまだ年長さん(当時)だった頃。
我が家のポストには、毎月のように届く“あるもの”がありました。
そう。
進研ゼミからのDM(ダイレクトメール)です。
ポストを開ければ、入っている。
来月も、また入っている。
そして、しばらくするとまた入っている。
「今度はこんな付録(紙製の謎のミニゲームとか)がついてくるらしいよ」
「新一年生なら、こんなに楽しくお勉強ができます!」
そんな感じで、
娘の心をこれでもかとくすぐるようなキラキラした案内がせっせと送られてくるのです。
ポストを開けるたびにイラッとしていた
当時の私は、
正直ちょっとイラッとしていました。
いや、
教材そのものが悪いと言いたいわけではありません。
ただ、ヘトヘトになって帰宅し、
ポストを開けた瞬間に目に入る
あの分厚い封筒を見て、こう思っていたのです。
「毎月毎月、送ってくるなよ……」(ボソッ)
もちろん、
必要なご家庭にとっては立派な教材案内です。
でも、当時の我が家ではそのDMが届くたびに、
ちょっとした「冷戦」が勃発していました。
なぜなら家族3人のモチベーションが
見事なまでにバラバラだったからです。
- 娘(当時・年長): 「やりたーい!コラショと勉強するー!」(目をキラキラ輝かせる)
- 妻: 「まぁ、本人がやるって言ってるんだから、やらせてみてもいいんじゃない?」(ゆるやかな肯定派)
- 私: 「絶対続かない。」
以上。
圧倒的に私だけが超絶反対でした。
「いくらすると思ってるんだ」
「やらなくなったらどうするんだ」
頑なまでに拒否権を行使し続ける私。
なぜそこまで猛反対するのか?
と聞かれれば、私にはちょっとしたトラウマ……
というか、
強烈すぎる過去の暗黒記憶があったからです。
自分で1文字も書かずに捨てていた「暗黒の小学生時代」
私自身が子どもの頃のお話です。
親が勝手に、
家に送られてくるタイプの通信教材を契約してくれたことがありました。
「これでしっかり勉強しなさい」という、親からの重たい期待を背負った教材が定期的に届くわけです。
しかし、当時の私は……
全然やらなかった。
いや、正確に言えば、
「やっているように見せる」
という、子どもなりの高度な回避行動を取っていたのです。
教材を開いたふりをする。
机に向かって集中しているふりをする。
そして最終的には……
自分で一文字も書いていない真っ白な教材を、
親にバレないよう勝手にゴミ箱へ。
今考えると、なかなかのクソガキです(笑)
そんな苦い経験と実績(?)があるものだから、私は心の中で確信していました。
「血は争えない。」
「娘もどうせ私と同じ道をたどる」
やりたいと言っているのは今だけ。
最初の数日はテンションが上がって頑張る。
付録で遊んで満足する。
そして数週間後には放置され、
部屋の隅で埃をかぶる。
最後は親が「早くやりなさい!」
と毎日怒り狂う未来……。
私には、
そんな地獄絵図のような未来しか見えなかったのです。
「絶対続かない」と言っていた父親の、見事な誤算
ところが。
予想は少しずつ、
しかし確実に狂い始めていきます。
「コラショがほしい!」
と言っていた娘は
一時的な気まぐれではなく
本当にコラショを欲しがり続けました。
毎月届くDMのお試し紙教材を目を輝かせて解き、付録を大事そうに抱える娘。
そして「まあ、やる気があるなら……」と寄り添う妻。
2対1。
我が家の最高意思決定機関において、
私はあっけなく粉砕されました。
……というわけで
あれだけ「絶対続かん」と言い張っていた私が、手持ちのスマホでまんまと入会ボタンを押すことになったのです。
まさか、このときの私は知る由もありませんでした。
「金の無駄」と言い切っていたおっさんが、
数ヶ月後、コーヒーを片手に
「コラショ……お前……」
と心の中で深く感謝することになるとは。
これは、そんな我が家のチャレンジタッチ導入から、現在に至るまでのお話です。

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